Asian Human Rights and Culture Development Forum
韓国での経験をネパールで紡ぐ
写真 :
フォーラム新役員
Asian Human Rights and Culture Development Forum(以下、アシアンフォーラム)は各国で労働経験を持つ帰還移民者によるNGO法人だ。出国前の労働者に対する受け入れ国の社会文化、制度についての情報提供、労災による死亡によって残された家族への支援、海外のNGOや政府機関と協力体制をとりネパールの伝統文化理解のためのプログラム実施や、在留地におけるネパール語での情報提供、問題発生時の解決調停に取り組む。一方で海外NGOの支援を国内の疎外地域へ届けるなどの活動に加え、啓発プログラム実施を行っている。
Kalabang Gharedi Homestayの整備は欧州委員会とスイス開発協力機構の財政支援を受けて行われる過疎地に残された移民者の家族のための所得創出の基盤づくりであるプロジェクト(The Joint Migration and Development Initiative:JMDI)の一環だ。宿泊施設の整備はアシアンフォーラムの主導で行われた。Kalabang Gharediは、アンナプルナ山麓の魅力的な地域ではあるが、伝統的な農業以外に雇用機会がない。
写真 : 客室
アシアンフォーラムはこのプロジェクトで2つの村10世帯を選び、外部からの宿泊者の受け入れができるようトイレやシャワーなどのインフラ整備、宿泊客のおもてなし教育を行った。他の村民の所得創出につながるように、農作物や伝統工芸品販売、民族衣装の着用によるパフォーマンスや、団体客向けの食事の提供をすることで日当を得るシステムを作った。各家には牛や山羊などが飼われており、ネパールの伝統的な生活を体験でき、都市に住む子供たちや外国人に人気の施設となった。 Village Tourism Promotion Forum Nepal (VITOF NEPAL)から2017年に最優秀ホームステイを授与された。2018年8月末には運営をアシアンフォーラム主導から村の共同体へ運営権が譲渡された。譲渡式にはガンダキ県産業観光省森林環境環境大臣Bikash Lamsal参加し式典が行われた。